ムハ展は、気温と混雑との戦いだった

到着時、既にHPは60%だった
我々は一路、港区六本木に向かった――。
というわけで、行ってきたよ『ムハ展』。
だってもうすぐ終わるっていうから。
いつまでか忘れていたのはヒミツだ。
会場に着く前から、既に戦いは始まっていた!
当日の気温はかなり高め。もう家を出た瞬間からつらい。
平日の朝に都心の地下鉄に乗るなんて。
混雑を予想して早めに家を出たところ、
会場の混雑は予想していたが、電車の方は考えてなかった。
そうだよ六本木なんてオフィス街だもんね……。
人むっちゃ乗ってる……。
ひさびさの満員電車に早くも心が折れそう。
もうつかれた。おうちかえりたい。
六本木の駅を出て、よろよろと会場への近道を進むと、
『ミ●シャ展当日券あります』
なる看板が!
公式サイトでは前売り券はない、と書かれていたので、
まさか会場外で買えるとは思わなかった。
会場手前にあるセブンイレブンで、当日券をゲット。
ごらんの通り、コンサートチケットのように文字だけなので、
絵のついた券の欲しい方は窓口でどうぞ。
買った店「セブンイレブン六本木七丁目店」クレジット決済可。
外観画像はこちら 外部サイトです。
地図
そして地獄が始まる
というわけで、六本木の国立新美術館前に到着。
この時点で、午前10時15分。
既にヒトデのHPは60%まで削られている。
開場時間直後に長蛇の列。
運よく切符は楽にゲットしたものの……、入場待ちの列が我々を待っていた。
到着したのが、開場15分後。
実は少し前に到着したのだが、デジカメの電池が切れていたので、チケットを買ったコンビニに戻って出直した。
最初に到着した際は、チケット売り場に人はなく、待ち列も外から覗き込んだぶんには確認出来なかった。
出遅れたのが痛かった。
ほんのすこしの間に長蛇の列が出来ていたのだ。
我々は、スタッフに促されるまま最後尾に。
はじめは曇っていたが、じき晴れて、蒸し暑くなってきた。
照りつける日差しの中、蛇行しながら入場を待っていると、あれよあれよと伸びる列。
会場入り口付近に到着すると、なんと給水所が。
周囲を見回せば、来場者は熱に弱そうな有閑マダムたち。
それを思えばこの給水所も納得……。
ようやく建物の中に入れたと思ったら、そこからさらに……。
地獄はまだ始まったばかりだ!
ぐねぐねと奇怪な形状の建物に入ると、中にも長蛇の列が!!
一階ロビーにも莫大な待機列。
途中、チェコの人形劇で使われる舞台や人形の展示を横目に、じりじりと列を進む。
体力があればじっくり見るのも一興だが、既にHP残量がヤバイ。
他にもいくつか展覧会が催されており、ムハ展の半券で割り引きになるそうだが、
それも体力的にもうアレで……。
ヒトデが画学校を出てからしばらく、ファインアートの空気に触れることはあまりなかったが、こうして戻ってくると、懐かしさすら覚えてしまう。
懐かしさと暑さと息苦しさと目眩でHPがモリモリ減っていく。
途中から待機列が二列から四列に変更された。
少し先にあるエスカレーターで、展示室のある階に移動するようだ。
エスカレーターまですぐ、と思ったら、入場制限をしながらの移動で、
なかなか乗ることが出来ず足踏みする時間が過ぎる。
霞む意識の中を延々待ち続け、展示室前に到着した時で、
既に11時半……ぐらいだったろうか。
もはや絵を見るどころではないくらいにgdgdだった……。
マジで熱中症になるんじゃないかと思うほどデブには辛かった。
入場すると飲食出来ないので、入り口手前で持参した冷水を流し込む。
これで、30%ぐらいのHPが50まで回復……したような気がした。
ちょっとだけHPを回復し、頭がふらふらなまま展示室に突入した。
ほぼ、「スラブ叙事詩」展
入室時にもらったパンフレットというかチラシ。
A3二つ折り両面スミ刷り、というお安い仕様。
画像の見取り図、グレーの部分が『スラブ叙事詩』の部屋。
ここに20点が展示されており、残りの80点がスキマの部分に。
まるで80×20の法則を地で行く配置。
フリーフォトコーナー
数枚だけ写真とっていいコーナーに来ました。
ぶっちゃけ「サービスするから拡散して!」というカンジでしょうか。
せっかくなので撮ってきましたよ。
もうね、電池まで買って、それで遅刻して長蛇の列に並んで、
HPゴリゴリ削ってここまで来たのだから、撮らないで帰るわけにはいかない。
ごらんの通り、みなさんスマホを構えて撮影しまくり。
素で鑑賞している人の方が少ないかも。
我々を待っていたのは、さらなる渋滞だった
ムハを見るのは二度目です。前回は大昔だけど。
スラブ叙事詩コーナー以外の展示品はわりとお馴染みだったりする。
HPも50%を切っているし、相変わらずの混雑ぶりで回復の見込みもない。
というわけで、サクサク回って済ませてしまった。
残り80点をどんだけ詰め込んだのかと思ったら、出てくる出てくる。
お馴染みのリトグラフから、絵はがきのような細かい作品、さらに切手等々。
あっという間だった「スラブ叙事詩以外」展示コーナー
で、残り80点を流れ作業で見て出口に着くと、そこは
物販コーナーだった。
せっかくなので、せめてお土産だけでも……と思い、
ふと横を見ると――
とてつもないレジ渋滞が待っていた
……というのも、ぶっちゃけコミケの企業ブースかと見紛うような、平たいグッズの山。
なにが悲しくて、ジジババがポストカードやクリアファイルを片手に長蛇の列に並んでるのよ……。
グッズ展開のショボさに悲しみを覚えつつ、そして、
高価な複製画にアキバのエウリアンを思い出しつつ、我々は場外に出た。
ビルの谷間で、滝の流れと木々に癒やされる午後
美術館を出た我々は、あまりの疲労のため、補給をすべくコンビニに三度目の入店をした。
いくばくかの飲み物とスイーツを購入した我々は、コンビニ前にあるオフィスビルの休憩スペースのような、プチ緑地のような場所に移動した。
流れる水の音を聴きながら、水を飲み、どら焼きを喰らう至福のひととき。
ああ、自然っていいな。
そう再確認した我々だった。
(おわり)
投稿者プロフィール

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イラストレーター兼独立系作家。
セルパブレーベル「グリフォンBOOKS」主宰。
好きなもの 猫とニケとヒトデと寿司。
配偶者と猫と古い一軒家に暮らしています。
日本イラストレーター協会 会員番号160729
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